酔いがまわったアタマに絵がささやく
すこし前に、札幌Patagoniaが古い石の蔵を上手に改造してアウトドアクローズのショップとして営業しているとレポートいたしましたが、その折チョット触れた東京の石蔵造りのお店がココ。
港区三田5丁目「アダン」(お隣の目黒区にも三田という町名があるのでご注意を)。
こちらは店舗ではなく、沖縄というか南国というか環太平洋というか、そんなユルい空気が流れている飲み屋。
地下鉄やJRの駅からも遠く、陸の孤島のようなロケーションなのに、なにをやっているのかサッパリ分からないような人たちでいつもいっぱいなのは、ひとえに店主のプロデュース感覚がちゃんと先頭を走っているからかも知れないなー、な~んて泡盛「八重泉」のロックを飲みながら想像したりもするのですが。
で、本題。
お店の正面のレンガ壁に掛けられているこの大作。
どこかジョージア・オキーフやら田中一村やらを思い起こさせる絵なんですが、何時間見ていてもぜんぜん飽きない。
しかも、このお店のコンセプトと見事に符号している。
田中一村には「アダン」と銘うたれた沖縄の海岸を描いた作品がありますが、右下に見える海や砂浜のあり様は、まさに一村の沖縄。
こぼれんばかりの純白のオーキッド?とまだ硬く閉じている意味ありげなこれまた大きなつぼみも、温帯性気候ならではのおおらかさ。
ちゃんとした絵の1枚もない飲み屋が多いなかで、お店に絵を飾るということ自体評価したいし、なによりも絵の選球眼がいい。
いつもチャコールグレーのスーツに身を包んで肩こりに悩まされている人たちへ、この絵は何かをささやいているよーな気もするし。
画家は宮永リサ、という人。
店主が手に入れた彼女のほかの絵も見せてもらったが、感覚的な作品も描いている。
今後が楽しみだなー。
この絵は南青山の根津美術館近くにある「タヒチ」という亜熱帯の海岸小屋みたいな飲み屋に開店当初は掛けられていたのですが、いつの間にか三田5丁目へ引っ越してきた。
いい絵は旅をするんですかねー。
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