後期高齢者だって負けてはいない
クリント・イーストウッドの「グラン・トリノ Gran Torino」。
いい映画でした(シミジミ)。
ちなみにグラン・トリノとは1982年頃フォード社から発売された2ドアクーペ車の名前。
最近はCGに過剰依存しているハリウッド・スペクタクルばかり見せつけられているせいでしょうか、素直な映像になんだかホッとしました。
とはいえ、78歳のイーストウッドはまさしく年老いたハリー・キャラハン(映画「ダーティ・ハリー」のキャラハン刑事)でありました。
放送禁止用語を連発する頑迷な年寄り。
四六時中タバコを離さず、ビールを鯨飲しながら、喀血を繰り返す孤独な老人。
キャラハンの末路かくあらん、といった感じで。
戦争体験後遺症、アメリカ自動車産業の衰退、人種差別、コミュニティの崩壊など、ちいさなトゲがそこここに用意されてはいるものの、終わってみれば「老い」とか「生と死」という大きなテーマがその背景に浮かんでいたような。
老人ものと言えば、むかしハヤカワ・ミステリ文庫で「オールド・ディック The Old Dick」(1983年)という笑えるんだが少し哀しい探偵ものがありました。
L・A・モースという人が書いた小説なんですが、ひさしぶりに本棚の奥から引っ張り出してパラパラ見てみたら、主人公の探偵ジェイク・スパナーは、なんと現在のイーストウッドと同じ78歳の設定。
ドクター渡辺淳一には負けるかも知れないが、若い女とのベッド・シーンまで用意されている。
イーストウッドは、この映画を境に俳優としての出演はやめるが、監督業はこれからも続けるんだそうである。
(「ミスティック・リバー」なんかもどこかヨーロッパ映画の匂いがする素晴らしい映画でした)
当方の周囲にはハッピー・リタイアメント後は月イチ・ゴルフが唯一のたのしみとおっしゃる諸兄もたくさんおられるが、舞台を降りるのはまだ早い。
まずは「グラン・トリノ」でもご覧になって、気合を入れて・・・。
なに、オレは渡辺淳一路線でガンバってみる?
まぁ、それはそれでお好きなように。
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